Missラブ探偵

CDを買う前の段階でPVを見て、ライブは姫路里帰りSPで1回、ハイスコアで2回の計3回聴いていました。その時点での印象は、かなり良かったです。
今までのふたりは往年のおこちゃまキャラの延長である「辻ちゃん加護ちゃん」そのものであり、良くも悪くも「つんく♂色」に染まりすぎていました。その言うなれば「つんく♂先生の着ぐるみ」を脱ぎ、より素に近い(と思える)ふたりの姿を見せてくれた。それが嬉しかったんです。辻ちゃんの潜在能力封印解除は特筆モノでしたしね。


で、CDです。一聴、あまりの凡庸さにビックリしました。「このふたりが歌う必然性がない」って意見が初めて理解できましたよ。なんでこんなに違うのか考えてみると、やっぱりビジュアルの有無でしょうね。PVやライブでは目の前にあのふたりが居る。だから「辻ちゃん加護ちゃん」を強く感じることが出来る。けれどCDだけだと、そこに居るのはがらりとイメージを変えてしまったふたり。新しいイメージに馴染んでいない身には、そこでふたりを強く感じるのは難しい。だから物足りないし、「このふたりが歌う必然性がない」と感じてしまうのでしょう。


けど、とりあえず、私はこの路線を支持します。ふたりがいずれイメージチェンジするのは避けられない話。例えば22歳になってロボキッス歌ってる姿はちょっと想像しづらい。あのふたりなら出来なくはないだろうけど、いつまでもあれだけじゃダメでしょう。とにかくチャレンジした、その結果、今まで見たことのない姿を見せてくれた(特に辻ちゃんが)。それが嬉しい。
曲そのものは弱かったかもしれないけど、ふたりの魅力を引き出すと言う点では良かったと思います。


問題は今後です。このスタッフが引き続きWを担当するんでしょうか?私はその可能性は薄いと思っています。森村メラさん達の曲、曖昧ミーMIND・Missラブ探偵・FRIENDSHIPと3曲聴いて、あまり振り幅は大きくない印象。まだまだ可能性を秘めたWのイメージをここで固めてしまうとは考え辛いので、今後は別の人に外注するか、つんく♂先生が復帰するかのどちらかだと思います。こちら森村メラさんの独白を見ていると、スタッフの上位に立って指示を出すプロデューサーの存在が窺えます。それが実はつんく♂先生かどうかはさておき、このプロデューサーが色んなスタッフを取っ替え引っ換えしていくのかな、と想像しております。


あと、相変わらずジャケット・歌詞カードは素晴しかったですね。今までのシングルに比べるとシンプルではありますが、特に辻ちゃんの持つ布団叩きの訳のわからなさが従来の「Wらしさ」を醸し出していてナイスです。