7月17日 Hello!project 2006 Summer Wonderful Hearts Ldnd 大阪城ホール

昼 スタンド I ブロック 11列
夜 スタンド A ブロック 10列


ワンダフルハーツランド大阪公演に行ってきましたよ。要点だけ挙げるとこんな感じ。


℃-ute美勇伝が素晴らしかった。石川梨華は化け物。
・今の娘。の弱点は均質さ。
・ひとことで言って「大箱を使った激レス大会」。そろそろ本道に戻りませんか。もう限界って事は作り手も分かってるんでしょ?


代々木には行かないので、これで紺野を生で見るのは最後だったんですが、全然実感がありませんでした。会場も特にしんみりムードというわけでもなくて。挨拶は台本通りだったし、最終公演まではこんなものなのかな。高橋は涙ぐんでたようにも見えたけど。


以下もうちょっと詳しく、ネタばれアリで。今日は個別に印象に残ったところだけ。全体の構成等については次回。




℃-uteは、「即 抱きしめて」が特に素晴らしかった。洗練される以前の衝動がほとばしる。引き絞られ、放たれる寸前の矢の様な漲った感じ。「サマナイ」〜「抱いて HOLD ON ME」の頃の娘。すら彷彿とさせる。
村上の誰よりも大きく体を反らす動き。矢島の弾けるダンス。8人の凸凹っぷりに、なにか懐かしい気持ちになったり。
ここには確かに「刹那の魔法」があったと思う。


■で、そんな℃-uteのフレッシュさに呆けていた自分の横っ面を張り飛ばしてくれたのが美勇伝。いやもう凄かった。特に「唇から愛をちょうだい」。スケール感で娘。を完全に凌駕していた。アリーナを狭く感じたくらい。石川ももうキャリア6年、これ以上ないほど洗練された高スキルを誇るのに、初期衝動がまったく失われていない。あの体つきも相俟って、なんだかこの世のものとは思えなかった。ほとんどストリップまがいのパフォーマンスにも、ただ圧倒されるのみ。この人は狂っていると思った。心の底からのスタンディングオベーション
衣裳(→写真)も曲のイメージに合ってて良かった。岡田なんて金髪にしてるもんだから、洋ピンに出てきそうな雰囲気で(笑)。「エロでバカでかっこいい」美勇伝の本領発揮。
三好は「ルノアール 印象派のように」でのパフォーマンスが印象的。この人本来の攻撃性が生かされて、ヒサブリに「かっこいい三好」を見た気分。水を得た魚。


■「即 抱きしめて」と「唇から愛をちょうだい」の間中、鳥肌が立ちっぱなしだった。


■高橋・鈴木・菅谷の「GOOD BYE 夏男」。自分が見たかった「ボーカリスト 高橋愛」をやっと見せてくれたなあ、と感じた。
自分が前から思っていたことに、「今の娘。に必要なのは、ボンブラサントス・アンナの様な圧倒的に突き抜けるボーカル」ってのがあって。後でも書くけど、今の娘。は均質さゆえにボーカルグループとしての、ひいては音楽的な面白さを引き出しづらくなっていると思う。で、「夏男」での高橋は、「ひょっとしたら、これならいけるんじゃないか」と思わせてくれるものがあった。力強く、しかし軽やかに駆け上がる歌声。これを軸にすれば、現有戦力でももっと面白い事が出来るんじゃないか、と。
まあ、喉のスタミナとかダンスとの兼ね合いとかキャラクターとか、つんく♂先生にも考えがあるんだろうけど。なにより自分の中で、高橋卒業はもう秒読み段階って事になっているので(事実認識としてではなく、願望として)、後継者の事を考えると難しいところではあるけれど。


■やっぱり娘。には、大トリで圧倒的な存在感をみせて欲しいという願望があるのだけれど。「来たっ!」という感じは弱まっているな、というのが正直な感想。「Ambitious」はライブで映える曲だろうと期待してたんだけど、あとちょっと何かが足りない。
今の娘。は良くも悪くも均質で、それは言葉を変えれば凡庸という事で、それが5期的というか、今の娘。ならではの魅力なんだろうなとは思う。だからこそ、「青空が続くような未来であれ!」という比較的凡庸な曲があれだけ響くのだろう。「声」や「ラブ&ピース」も同様。
今回は「Ambitious」以外は「好きな先輩」「本気で熱いテーマソング」「恋レボ」と、5期にとって初のアルバムである4thからの選曲だった。これはやっぱり、5期がひとつの終わりをむかえるって事を意識しているんだろう。確かに「好きな先輩」なんかはこれしかないって選曲ではあったけど、あとの2曲はむしろ、今の「比較的凡庸なモーニング娘。」に沿った曲で良かったんじゃないだろうか。それこそ「青空」とかね。まあ、それをやると、この曲はこれで終わっちゃうのかも知れないけれど。
とは言え、卒業って事を考えると、「今を見せる」よりも「振り返る」曲で良かったのかな、とも思う。結局よくわからない。
そもそもハロコンで卒業ってのがおかしいんだけどね。


■これで紺野を見るのは最後なんだって、途中から忘れてた。最後の挨拶を終え、彼女が階段を駆け下りてゆくのを見送りながら、全く実感がなかった。あっさりとした別れ。
どうも今の自分は、娘。ヲタとして良くない時期みたいだ。いろんなものが素通りしていってしまう。とって付けた様なこと書いてもしょうがないので、これ以上は書かない。
お疲れさま。今はこれだけ。