10月2日 モーニング娘。コンサートツアー2005秋 『バリバリ教室 〜小春ちゃんいらっしゃい!〜』 フェスティバルホール

昼 2階G列センターブロック
夜 2階D列サブセンター


こちらもものすごい勢いで今更ですが、約2週間前に行われた娘。コン大阪公演のレポ、ようやくUPです。
ステージ狭しと暴れまわる娘。さん方に大満足。
何度でも見たい、一人一人をもっとじっくり見たい、そんな欲を感じさせてくれるコンサートでした。
以下ネタバレ全開!


開演前

・阪急梅田駅から徒歩で会場へ。阪神百貨店前にタイガース優勝記念セールの大行列があり、1時間半待ちとか。大阪を感じる。
フェスティバルホールはオフィス街の真ん中にあるので、入場待ちのヲタの行列はかなり異様。平均年齢は20代半ばか、少し上あたり。家族連れもチラホラ。
・まだ並んでいないヲタはどこに?と思って建物の裏手に廻ると、土佐堀川に架かる橋の上に大群を発見。いつもながら、なんとも悲惨な光景(笑)。何十枚ものマコ団扇を並べているヲタがいたりして、娘。ヲタのエネルギーを感じる。
・このホール、かなり格式のあるコンサートホールなのです。ロビーで(床に腰を下ろすのではなくて)しゃがんでメールを打っていただけで警備員に注意されてしまいました。灰皿も大きな銅のボールに白い砂利を敷いたものだったり、細かい所がやたらと豪華。極めつけはロビーに展示されている、過去にこのホールで演奏した指揮者・演奏家のピンナップ。カラヤンバーンスタイン、リヒター、ヨッフム、クリュイタンス、ミュンシュ、ケルテス、クーベリックブーレーズメニューイン、スターン、アルゲリッチ、ワイゼンベルグロストロポービッチ・・・。要するに第二次大戦後の巨匠のオールスター。こんな所でハロプロがやっていいのかな・・・などと思う。
千奈美にグッズショップを覗くと、マイスキーTシャツ(顔写真がプリントしてある)10500円也、バッハクリスタルTシャツ(ビーズでBACHと書いてある)が3990円也、作曲家の顔写真をプリントしたカップが1990円也。暴利は何処も同じか。
・贈花は「ハロプロやねん!」だったか「ヤンタン」だったか、どちらかひとつだけ。失念。
・ステージは4段構成、ピラミッドの様な末広がり。
・昼夜共2階席だけど、昼は前通路、夜は前親子席で視界は抜群。音響もさすがに良い。
・オケピはあるものの、席の縦幅が余り無いのでステージはかなり近く感じる。
・ネタバレしてたのはラストキッス、恋の始発列車、男友達、初ロック、ミスムン、シャボン玉がある事、「セクシービーム」がさゆの「うさちゃんピース」に変わる事くらい。サプライズは殆ど知ってた事になりますね。


・開演前のアナウンスの最後に告知。「尚、ここで開演に先立ちまして、主催者からのお知らせが御座います。モーニング娘。メンバーの吉澤ひとみが足を痛め、コンサートには出演致しますが、従来通りのパフォーマンスをする事が難しくなっております。あらかじめ、ご了承下さい」


開演

01.色っぽいじれったい

出だしの台詞、ステージ右端にポツンと立つよっすい〜。やっぱり気になる。昼の部ではメンバーの表情もまだ硬い。無性に悲しくなる。夜の部は皆最初からハイテンションだったけど。
その一方、高橋の動きの質の高さが目を惹く。完全に突出した印象。

MC

娘。全体での挨拶の後、怪我についてコメント。
「ここで、吉澤から、みなさんにご報告があります。先週の武道館でのコンサートでちょっと張り切りすぎてしまって、膝を痛めてしまったので、今日のコンサートは走ったり、ジャンプしたりする事は出来ないんですけど、いつも以上に張り切っていくんでみんな応援お願いします!」
最初は神妙に、「出来ないんですけど」あたりから明るく声を張り上げて。大歓声で応えるヲタ。夜も内容は同じで、「今日のコンサートは踊ったり、踊ったりじゃないよ、ジャンプしたり〜」とちょっと噛みながらも昼より元気良く。
ヲタの側も事前に情報は行き渡っていたらしく、動揺したり緊迫感が走ったり「エーッ」って叫んだりとかは無し。キッチリ盛り上げよう!という良いムード。

02.ラブマシーン
03.ラヴ&ピィ〜ス!HEROがやって来たっ。

ラブマをこんな前の方に持ってくるかー、とビックリ。出だしのフェイクは久住。
ある時期からこの曲ライブで聴いても余り感じなくなっていたんだけど、この日はほとんど違和感を感じず、とても楽しかった。それだけこの日の彼女達の気合が凄かったという事か。

「ラブピ」現メンバーでの最強のキラーチューン。このあたりから本格的に楽しくなってきて、よっすぃ〜の怪我はほとんど意識から消えてしまう。フォーメーションから外れて踊る姿に「そういえば・・・」と思い出すくらいで、さして違和感は感じない。これって実はすごい事だと思う。
途中ガキさんがドンッって音がするくらいの勢いでステージを飛び降りたシーンが強烈だった。この日の娘。の勢いを象徴してたというか。
二人ずつ向かい合ってパンチ・キックを繰り出す振りの所、春ツアーだとさゆえりで組んでてそれが大好きだったんだけど、今回さゆれな/亀井久住になってて残念。石川卒コンもステージの都合でフォーメーションに変更があったし、DVDに残らないのがちょっと悔しいな。

MC

よっすぃ〜仕切りで自己紹介。美貴様ガキさん、紺野、亀井、高橋、さゆ、れいな、マコ、久住、よっすぃ〜の順。声援の量は6期と高橋・よっすぃ〜が特に大きい。特筆すべきはれいな。れいなヲタってこんなに居たっけ?というくらいの大声援。勢いを実感。あと、美貴様が今まで見た事が無い程元気良く。この日は終始ご機嫌でした。

04.恋は発想!Do the hustle!
05.ザ☆ピ〜ス!
06.(昼)恋のダンスサイト
  (夜)恋愛レボリューション21
07.恋の始発列車(吉澤、高橋、小川、藤本、亀井、田中)

「恋は発想〜」は全くの初聴。ドタバタ踊ってる所でかしましを思い出す。「え、これ、どうしたらいいの・・・?」と言うか、家族でテレビ見てる時に流れたら困るな、という感じ。2回聴いてもメロディーは殆ど覚えられず。歌詞も「名古屋CASTLE」が印象に残ったくらい。けど、オペラグラスで見てるとドタバタしてる所が逆に楽しい。この風景がいつまでも続いて欲しい・・・などと思いつつ。
ヒサブリに盛り上がる系の曲が来たのは良かったし、これから繰り返し聴いてたら好きになれるかな・・・と思ってたら差し替えですか。

「ピース」の台詞は久住。さゆが引き継ぐと思ってたんだけど、まあ、穏当な判断なんじゃないでしょうか。

「恋ダン」セクシービームはうさちゃんピースに。これはネタバレ無しで見たかったなあ。爆笑出来たと思うんだけど。
「恋レボ」。昼夜で変えて来るって知らなかったので全くのノーガードでイントロ喰らった。だからか、ラブマと同じくちょっと食傷気味だったこの曲がやたらと楽しかった。「ホイッ」は紺野。

「恋の始発列車」セカモ信者としてはさすがに感慨深い。特筆すべきはよっすぃ〜美貴様のボーカル。よっすぃ〜は動けなくて体力を温存できたからか、この日通して声量が安定していて歌声を堪能出来た。美貴様って彩っぺ以来の低音の持ち主なんだけど、それが娘。加入してから最高レベルで発揮されたと思う。「ふたり同じね あなた起きてた」、見事でした。
ボーカルグループとしての娘。の魅力がヒサブリに感じられて嬉しかった・・・。
間奏部分、みんながステージの上からゆっくり降りてくる中、よっすぃ〜だけ最下段で待ってる格好なんだけど、悲壮感は全く無し。
間奏でヲタに歌わせたり。

MC

紺野が先生、「恋の始発列車」を歌ったメンバーが生徒、久住が新入生と言う設定でコント。
昼公演、吉「好きな動物は?」久住「犬です!」亀「チャームポイントは?ちなみにえりのチャームポイントは小さなお耳で〜す!」一斉に突っ込むメンバー。久住「ポニーテールです!」。高橋「紺野先生と久住さんはいくつ離れてるんですか?」紺野「先生もそんな事訊かれる年になっちゃいましたか・・・」吉美貴「そんな事ないと思いますけど!」紺野「えーと、五つも離れてますね」田中「れいな2歳しか違わんもーん」美貴様「(無表情な声で)へー」遅れてガキさん登場。「恋の始発列車に乗り遅れちゃいました」さゆがまだ来てないと言う話題から、ガキさん「目覚まし時計が壊れちゃったんじゃないですかね?」と、そこにさゆ登場。
夜公演、マコ「好きな季節は?」久住「夏です!」れいな「さくらんぼと、いちごと、とんこつラーメンのどれが好きですか?」さくらんぼといちごは可愛く、ラーメンは巻き舌で。みんな一斉に突っ込む。久住「豚骨ラーメンです!」れいなの前に座っていた美貴様が体を捻って突っ込むんだけど、チューブトップにローライズの短パンなもんで、脇腹のラインが、その、いやらしくて、はい、ご馳走様でした。紺野に振られた美貴様「私は怖いですか?」ヲタ爆笑。皆「正直に言いやー」久住「やさしいです!」後は昼と同じ。

08.バイセコー大成功!(新垣、道重、久住)
09.ラストキッス(高橋、亀井、田中)
10.男友達

「バイセコー」まさかこの曲をライブで聴く日が来るとはね。元市井ヲタ、プッチ大好きっ子だったので尚更嬉しい。ダイバーのジングル「ゴーゴーレッツゴー、保田圭〜」を思い出しつつ。
3人のパフォーマンスについては、この曲を形にするのは至難の技だなあ、という感想(笑)。

ラストキッスタンポポの曲だけど、不思議と抵抗は無し。未だ傷痕が生々しい2期タンに比べ、1期タンは完全に歴史になってるからかな?
高橋メインで亀井とれいながほぼ均等、2番のサビ歌った分、れいなが優遇されてるのかな。オリジナルだと3人のパートが適度に散らばってるんだけど、今回はおいしい所をほとんど高橋が歌ってるせいか、やや平板な印象。もうちょっと亀井とれいなに歌わせてあげても良かったかも。まあ、それだけ高橋の技量が突出してるって事なんだろうけど。
自分がオリジナルのパート割を忘れてる事にショックを受ける。

「男友達」失礼ながら、よっすぃ〜って歌があんまり得意じゃない娘って思ってたんだけど、完全に認識を改めました。こんなに歌える娘だったんだ・・・。決してうまい訳ではないんだけど、「吉澤ひとみの歌心」を強く感じた。夜の部では目に涙を浮かべてた様な。6期の3人と久住を従えて歌う姿、いいもの見させていただきました。と同時にやっぱり、02春SSAで5期を従えて歌うなっちの姿が浮かぶ。
あと、れいながブリブリなのが笑えて仕方なかった(笑)。次は久住の「好きな先輩」かと思ったんだけど違いましたね。

MC

「男友達」の面子での客煽りと次の曲紹介。

11.そっと口づけて ギュッと抱きしめて
12.涙が止まらない放課後
13.Memory 青春の光
14.シャボン玉

「そっと口づけて」これは凄かった!藤本美貴の真面目(しんめんもく)を見たという感じ。娘。に入って見え辛くなってるけど、この娘メチャクチャ歌うまいですね。純粋にパフォーマンスレベルだけで言えば、この日一番だったと思う。
あの両目ウィンク、生で見られるとはね・・・。

「涙止まらない」イントロがかかって紺野が出てきた瞬間、「ゲッ」と声に出してしまった(笑)。けど、娘。全員で歌うとちょっとキツイこの曲もソロだと却って有り。娘。の曲だと思わなければ良い曲って事なのかな。今年の冬ハロで「桃色片思い」歌った時もそうだけど、紺野ってソロでもちゃんと形にする力がありますね。

「メモ青」過去曲ってどうしてもオリジナルと比較してしまって、どうしても現メンバーでは見劣りしてしまう。けど、高橋の技量のお陰でその問題はかなりの程度解消されたと思う。この娘がいるだけで表現のレベルが数段アップする。

「シャボン玉」さゆの「なのに、どこいったんだよー!」が強烈。気合十分!台詞は亀井。

MC

紺野、美貴様それぞれソロで歌っての感想。続いて「バイセコー」、「ラスキ」、「男友達」をそれぞれ誉め合う。
昼の部、紺「一人で歌うのはとてもドキドキしたけど、幸せです」美貴様「大人っぽく聴こえてればいいなあと思いながら、歌わせてもらってます」
夜の部、美貴様「もう大人の歳になりまして、そろそろセクシーさを・・・」皆「出てた出てた!」ここで高橋が「こんなんだった!」と腰を振ってみせて一斉に突っ込まれたり。

そこに袖からマコが登場。「私まだなんです!私だけおいしい見せ場がまだなんです!わたくし、行かせていただきます!」一人だけ色違いの衣装着てて、そこをいじられたり。


15.初めてのロックコンサート(高橋、小川、紺野、新垣)
16.パパに似ている彼(吉澤、藤本、亀井、道重、田中、久住)
17.AS FOR ONE DAY
18.Mr.Moonlight 〜愛のビッグバンド〜
19.直感 〜時として恋は〜

「初ロック」困った事に、この歌でのマコがメチャクチャかわいいのです。困ったなー、って何も困る事は無いんですけどね(笑)。4thアルバム聴く時も飛ばす事が多いこの曲、やっと好きになれたよ・・・。
「5期家族」という言葉が頭に浮かぶ。誰が父ちゃんで誰が母ちゃんとか無いんだけど、「ああ、5期っていいなぁ・・・」と。5期っていう単位にここまで魅力を感じたのは始めてかも。前振りの「まだ見せ場が無い」というMCも一昔前なら洒落になってなかった訳で。その辺にも成長を感じてグッと来る。

「パパ彼」始めて買ったハロプロのCDがセカモで、その中でも一番好きな曲。まさかこの曲が・・・。この台詞、今日何度目だろう。
カラオケじゃない。娘。が歌ってる、という感じ。

「AFOD」冒頭の台詞は美貴様。GG以前の曲はどれも今より格段に高レベルである事を再確認。
例によってPPPHが入るんだけど、何故かさほど気にならず。娘。の物量作戦がPPPHに勝ったという事か。

「ミスムン」。ここでよっすぃ〜が大暴れ。意識しなけりゃ怪我してるって気付かないくらい。男役はよっすぃ〜美貴様、マコ。

「直感 」。それほど好きな曲ではないけれど、足を振り上げるダンスは気に入ってます。

MC

5期4人で客弄り。昼公演。ガキさん「みなさんも、マコトも盛り上がってますけど、紺野あさみ的にはどのくらいテンション上がってますか?」紺野「顔を洗ってマッサージしてる時、あ、あれっ、ちょっとスッキリ、っていう時の、あっていう喜びに似てますね」高橋「今RPGにはまってるんだけど、最後のボスを3回位倒してまだ生き返ってきて、パッと時計を見た時に4時なの!そのくらい!」引き気味に突っ込む3人。ガキさん「体で表現します!」とハイジャンプ。続いて客も交えて全員でジャンプ。
他のメンバーも出て来て順に「バリバリかーい?」客「バリバリー!」とコール&レスポンス。最後にさゆだけ「1階のみんなもうさちゃんピース!」でオチ。
夜公演、紺野「例えるならば、流し素麺の機械でたこ焼を流して食べる時くらい、嬉しい気分」高橋「私の大好きな、織田信長西郷隆盛が出て来て、わーどうしようーってくらい」暴走する哀さんに一斉に突っ込み。後は昼公演と一緒。

20.女子かしまし物語2
21.THE マンパワー!!!
22.ここにいるぜぇ!

ここから一気に畳み掛ける。
「かしまし」美貴様がえらい事に。ラストの決めポーズでビジョンに抜かれるんだけど、そこでなんとカメラ目線でウィンク!あの美貴様が!なにこの人!キモッ!(褒め言葉)この日の美貴様はずっとこんな感じでしたね。
久住パートは「クッスミ!クッスミ!」というつんく♂先生の煽りの後に、「人生百年これからじゃん、いろいろあるから人生じゃん、目指せば夢も現実、ミラクルミラクル、ミラクル〜!」でした。ちょっと拍子抜け。つんく♂先生はもうちょっとマジメにやる様に。

マンパワー」リリース当時はかなり微妙だったこの曲、春ツアーを経過した今、現行娘。に欠かせない曲になった感あり。よっすぃ〜のシャウトが凄かった。

「ここいる」全員でジャンプする時、当然よっすぃ〜だけ跳ばないんだけど、でも背が高いので頭の高さは大して変わらず違和感無し。そもそもみんな滅茶苦茶楽しそうだから、怪我も全く気にならない。
特に夜公演の盛り上がりが凄かった。


アンコールは盛大に。

23.ふるさと

よっすぃ〜「みなさんのバリバリのアンコールにお応えして、日本全国、色々な所から集まった、この10人の、新生モーニング娘。。それぞれの家族、友人、ふるさとを思いながら歌います。聴いてください」
本来大勢で歌う歌では無いと思うんだけど、これだけいいライブを見せられた後だと、さすがにグッと来る。2番サビ前「流れ星を見たら〜」はガキさんソロ。
音が大きすぎてちょと聴き辛かったのが惜しい。

MC

昼公演、よっすぃ〜「今日は色々と心配懸けちゃったりもしたんですけど、みんな思いっきりパワーが届いてたらいいなと思います!えー、届いた?(客歓声)ありがとうございます!もうみんなの顔がメチャクチャ見えて、もうホンマ、大阪えーなーと思いました!どうもありがとう吉澤ひとみでした!ではまたみなさんコンサートで会いましょう!」
夜公演のよっすぃ〜は何故か大阪弁で挨拶(笑)。大盛り上がり。

24.Go Girl〜恋のヴィクトリー〜

オーラスにこの曲持ってくるのはちょっとどうかと思うけど(後述)、盛り上がりはバッチリ。よっすぃ〜の最高の笑顔が印象的。
全員で手を繋いでオーイッとやって締め。

終演

追い出しは「声」のインスト。この曲歌わなくて残念だったんだけど、こういう形でも聴けて嬉しい。じんわり。
と思っていたらヲタ芸大会が始まったので早々に退出。



全体の感想

・楽しかったー!

・まず、よっすい〜の膝について。基本最下段ステージの端に居て、「マンパワー」とか「ここにいるぜぇ」等は最下段中央付近を移動。「パパ彼」・「ミスムン」・「ふるさと」等で上のステージに登るという感じ。ジャンプはせず、踊りながら膝を折るのも無し。移動する時はちょっと引きずり気味で、足の付け根を押さえてる風にも見えました。けど痛みで顔を歪めるなん事は皆無。動く時は結構動いて、特にミスムンではかなり激しく踊ってました。
一人だけポツンと離れてる訳で、最初の内はやっぱり気になりましたね。なんだか無性に悲しかったんです。「リーダーになってからここまで、せっかくいい流れで来たのに」「また大切なものが損なわれてしまうのか・・・」という感じで。ハードスケジュールを組んだ事務所に対する苛立ちとかは全く無くて、ただひたすら悲しかった。けど3曲目の「ラブピ」あたりから楽しくなってきて、その後は正直、怪我の事は忘れて楽しめました。悲壮感はかけらも無し。全員がいつも以上の力を出した結果、よっすぃ〜の不調を補って余りあるものも見せてくれた感じ。

ジャンプも出来ないって事は相当酷いはずで、完治するまで相当かかりそうです。下手したら一生付き合う事になるかも知れない。だからこそ暗黒面が発動してるんじゃないかと危惧してたんですが、見た所その気配は全くなし。本当に安心しました。

・なんと言っても全員の前へ前へという気持ちが素晴らしかったです。「この娘たち、こんなに動ける娘だったっけ?」というくらい、全員がいつもの3割増し激しく踊ってる。まさに「ALL FOR ONE & ONE FOR ALL」。心の底から「この娘たち好きだなあ。モーニング娘。大好きだぁ・・・」と思えました。


セットリストについて
・昔の曲を随分歌って、逆に6thアルバムの曲は殆ど歌わなかったという印象。特に2ndと4thアルバムからのヒサブリな曲が多かったので、尚更そう感じました
試しに春ツアー・秋ツアーのSLの内、過去3年以上歌っていなかった曲を数えてみましょう。春ツアーでは全27曲中2曲(「、、、好きだよ」「いいことある記念の瞬間」)、「ロマモー」「Shall we love」を入れても4曲。対して秋ツアーでは全24曲中4曲(「恋の始発列車」「パパに似ている彼」「男友達」「初めてのロックコンサート」)、「バイセコー」「ラストキッス」「そっと口付けて」を入れたら7曲。全曲中に占める過去曲の割合は、秋は春のほぼ倍。
一方6thアルバムの曲は春ツアーでは6曲も歌っているのに、秋ツアーでは「直感」1曲のみ。「色じれ」や新曲を合わせても、最近の曲の少なさは明白。

・5・6期中心の新しい娘。の形を見せてくれた春ツアー。よっすぃ〜を中心にもう一段階段を上った夏ハロよっすぃ〜が前に出てソロを取った瞬間、9人のエネルギーがギュッと集中する、あれをもう一度見てみたい。あれから更にどこまでいっちゃってるのかを見てみたい。それが今回のツアーでの個人的テーマでした。そして、新しい娘。は最近の曲、特に辻ちゃん加護ちゃん卒業以降の曲を通してこそ表現されるはず。そう思っていた私にとってこの回顧路線はかなり意外なものでした。
でも、意外とかいうのは終演後考えた話で、公演中はただひたすら楽しかったですね。セカモ信者の古参ヲタとしてはもう当分聴けないと思ってた曲を聴けただけで高まりますし、彼女達はカラオケ以上のものを見せてくれましたから。
有体に言って、現メンバーの歌唱力はセカモリリース時のそれに比べて劣ります。でも、そこで高橋の存在感が光りました。彼女が歌・ダンス両輪でハイレベルなパフォーマンスを見せる事で、娘。全体のパフォーマンスレベルが数段アップして見えるのです。故に過去と現在が違和感無く接合される。私は今の娘。と昔の娘。は別のグループと割り切って楽しむ事にしていますが、セカモの曲を歌う姿に「ああ、この娘たちも娘。の後継者なんだなぁ・・・」と感じました。正にエースの仕事でした。素晴らしかった!
往年の名曲を並べた事で全体の楽曲レベルが上がったし、「娘。継承式」の意味を持たす事すら出来た。今回のSLはすごく良かったと思います。

・ただ一点注文を付けるなら、オーラスは「Go Girl」以外の曲が良かったな。この曲盛り上がるんですが、どうしても大味に感じられてしまうのです。ここまでのSLが良かっただけに、他の曲、例えば「ラブピ」あたりだったら終演後の印象がもっと良かったんじゃないかと思います。贅沢な愚痴ですが。


メンバーごとの印象

よっすぃ〜。動きで魅せたり、圧倒的に君臨するという風には行かなかった。でもその代わり歌を聞かせてくれたし、結果的に他メンの力を引き出す事が出来たし、結果オーライ。痛々しさを感じさせなかったのは立派。
美貴様。こんなにやる気を見せる美貴様は初めてです(笑)。こんなに激しく踊ってるのも初めて見たし。合い間にゆっくり髪直したり、抜く所はしっかり抜いてるんですけどね。この日は終始ご機嫌でした。
高橋。気がつくとずっとこの娘を目で追ってました。そのくらい技量が突出しています。エースの風格すら感じられ、この日のMVP。なのに「うわ、なに、この娘エースやっちゃってるよ!」なんて突っ込む隙を残してくれてるのがこの娘の愛らしい所。そういう意味でなっちの人柄とごっちんのスキルを一身に受け継いだ娘、と言えば褒め過ぎかな。
ガキさん。笑顔の素晴らしさは言うに及ばず。立ち居振る舞いには最早貫禄すら感じられ、なっちを彷彿とさせる。ガキさんは菩薩である!
紺野。こんなにキレのある娘だったっけ?振りや捻りがひと回り大きくなってる。「全身を振り回す」とでも言うべき激しさ。見違える様でした。
マコ。ニコニコと、前へ前へという感じ。また痩せたからか、ダンスが見栄えがよかったです。
れいな。表情・振りがホントに豊かになりましたね。ただ、アイドル方面に振り過ぎず、昔のとんがってたれいなも忘れないで欲しい。ごっちんみたいな振り幅の大きな人になって欲しいな。
亀井。この娘の子悪魔っぽさって初期型あややにそっくりですね。ちょっとお腹が出てた(笑)。
さゆ。相変わらずの決定力。ただ、不思議ちゃんキャラが久住と被ってる様な。けどそれが更なる成長の起爆剤になる、そんな気がします。
久住。さして推されているという印象は無く、むしろ埋没している感じ。例えばダンスでの点から点への動きは素早い。けど、子供体型故か、体力(筋力)故か、ふらついてしまったり、真っ直ぐ立つ所で斜めになったりする。もうちょっと時間が必要かな。物怖じしないのは立派。
総じて5期が印象に残りました。4期の様な圧倒的な力は無い。けど、もう遠慮して後ろにさがったりはしない、確信を持った振る舞い。
あと、美貴様とマコの発汗量が凄かった。


ヲタ問題

・一部のヲタへの苦言をひとつ。追い出しSEの「声」に合わせてのヲタ芸大会。あれは無いわ。せっかく「娘。っていいなぁ・・・」という気持ちで会場がひとつになって、さらに「声」でジンワリ来てるのに、彼らのお陰で会場が「ヲタ芸人」と「ヲタ芸が苦手な人」に分断されてしまうのです。私にとって良いコンサートとは「終演後周りの見知らぬ客とハイタッチ出来る、そんな一体感を感じさせてくれるコンサート」です。そしてこの日は周りのヲタと「お疲れ様でしたー!」と気持ちよく言い合えたのに。その仲間意識があっさり壊されてしまう。それが残念でした。


ふたたび全体の感想

よっすぃ〜の怪我もあって、「(グループとしての)新しい娘。の形」を見せる事は叶わなかった。そういう意味では、意地の悪い言い方をすれば、今回の公演を見た限りでは「1回休み」と言えるかも知れません。ですが、それを補って余りあるメンバーひとりひとりの気持ち、「他の誰もない、自分が娘。を背負うんだ!」という強い気持ちが感じられた。だからこそオリメンはおろか、恋レボやピースを知るメンバーですら一人しかいない今、「モーニング娘。が大好きだ!」と心の底から思えた。それが嬉しかったのです。
今回のツアーは石川卒業後初のツアーになる訳ですが、彼女の不在は全く意識しませんでした。彼女の「娘。魂」は継承され、現メンバーがそれを見事に開花させたという事でしょう。帰宅してから「モーニング娘。×つんく♂ 2」を読んだのですが、随分昔の話に感じられました。


・と同時に、自分が娘。ヲタとしては一線を退いてしまったのだな、と感じたのも事実。孫の運動会を見守るお爺ちゃんの気分と言うか。ごまコンに対する様な必死さや焦燥感は感じず、終始ゆったりとした気持ちで見れました。「ああ、俺、整理つけちゃったんだな・・・」と少し寂しくはあります。でも、今の娘。をとても愛おしく思う気持ちに嘘は無い訳で。
昔とスタンスは変わるかも知れないけど、これからも娘。を愛していける、そう思えたコンサートでした。