11月3日 美勇伝ライブツアー2005秋 美勇伝説II〜クレナイの季節〜 zepp osaka

5組


美勇伝のイメージを大切に、丁寧に作りこまれた良いコンサートでした。
まだ成熟は感じない、青い果実の様な魅力、と言えば良いかな。今の彼女達の力、曲の力をキッチリ引き出せた点がポイント高かったですね。エロ方面に関しては少しやり過ぎじゃないかと感じる事もありましたけど(笑)。
セットリストも申し分無し。逆に今ここまでやっちゃうと、次以降のツアーで困るんじゃないかと思うくらいでした。

今までの美勇伝の曲や「スイートルーム ナンバー1」が気に入ってる方は、一見をお勧めします。



開演前

・客入れSEはソウルミュージック
・贈花は「ハロプロやねん」から。
・開演間近になっても2F最前中央席が埋まらないので周りのヲタが「岡田の家族が来るんじゃじゃない?」とか言ってたら、お子様数名とその親らしき10名弱の集団が誘導されてゾロゾロと。後のMCから察するに岡田ファミリーだと思うけど、関西オーディション合格予定者との噂も。
・私は最前ブロック中央あたりにいたのですが、ベリーズの時ほどギュウギュウ詰めではない。ヲタも比較的マナーが良い。全体的に客の入りは満遍なく、ほぼ満員。
・ヲタの平均年齢は20台半ばから後半くらいか。声援の量が石川が一番多かった。
・ステージは2段構成で、両端に階段。正面と袖から出入りする仕組み。
・その正面出入り口から3人が登場して、開演。


開演

01.クレナイの季節


歌番組では笑顔で歌ってて違和感あったんだけど、今日は割りとシリアスな表情だったような。
Bメロ輪唱部分でのPPPHは断じて納得できない。この曲最大の聴き所を潰すヲタって何しに来てるんだろ。

MC1

石川が抱負を述べて、三好が曲紹介。

02.美〜Hit Parade〜
03.内心キャーキャーだわ!
04.ひとりじめ

「美〜Hit Parade〜」。これは歌うと思わなかったんで嬉しかった!イントロで早着替え。やっぱり振りが面白い。石川の笑顔が印象的。間奏で石川の客煽りがあったと思う。

「内心キャーキャーだわ!」。岡田がスキップしながら階段降りてくる所が可愛らしかった。聴けば聴くほど良い曲だな、と思えてくる。

「ひとりじめ」。歌詞と関係無く、色っぽい振りに反応して歓声が上がるのは相変わらず(笑)。石川の過剰な腰振りも相変わらず素晴らしい。

三好は振りが大きく型がキレイに決まって見栄えがする。岡田は石川三好に比べると見劣りするんだけど、以前に比べて一皮向けた感じ。相当ダンスレッスンしたんじゃないかな、自信を持ってやってる感じがする。そしてキレ・捻り・表情の豊かさ全てが別次元の石川。奇跡。天才。どうしても石川に目がいってしまう。至近距離で見れる幸福を満喫。

MC2

軽い客煽りの後、ユニット名にちなんだ自己紹介。石川「今日は、美しく舞い踊る私達から目を離さないように、よろしく!石川梨華です!」三好「みなさんの声援が、勇ましい声援が、私の元気の源。三好絵梨香、よろしくおねがいしまーす!」岡田「岡田がみなさんに伝えたい!この真心全部受け取ってください!よろしくお願いします!岡田唯です!」
続いてアルバムから3曲。

5.愛〜スイートルーム〜
6.パジャマな時間
7.唇から愛をちょうだい

愛〜スイートルーム〜」の歌いだしの後のインスト部でサッと衣装を脱いで、春ツアーの曖昧ミーMINDで着てた様な、体にピッタリした露出の激しいのにチェンジ。ヲタ大歓声。

「パジャマな時間」 。アルバムは漠然と聴いてたので気づかなかったんですが、石川と三好がかなり長いソロパートもらって、間の裏声パートは岡田が一人で歌ってるんですね。じっくり歌を聴けるのが嬉しい。しかし、変な歌ですねぇ(笑)。CDではピンとこなかったんだけど、ビジュアル込みだと歌の構造が分かって面白い。
途中で3人で一枚の毛布にくるまるんだけど、明らかに毛布が小さすぎて四苦八苦。汗かいた体でくっついて、石川が岡田の肩に頭もたせ掛けたり、ちょっとやりすぎではとすら思う。ヲタはいちいち大歓声(笑)。

「唇から愛をちょうだい」。毛布の中でやたらゴソゴソしてると思ったら、胸元に赤いスカーフを挟んで立ち上がり、それを抜いて振り回すという趣向が。四つん這いになったり、最後は3人で折り重なるように絡み合ったり、このあたりはエロ全開。

MC3(三好・岡田)

三好「美勇伝として、普段から気にかけてる事とかさ、なんかある?」岡田「そうやねん、ある!ある!」三好「ある?」岡田「ある!やっぱり美勇伝は、美しくて、勇ましくて、セクシーが基本やろ?だから、常に、美しいポーズとか、セクシーに聞こえる言葉を探したりしててん。」三好「私も!」岡田「まじで?」三好「Me too,me too」岡田「じゃあさ、今からセクシーに聞こえる言葉対決しよ!」
岡田「ネグリジェ」三好「網タイツ」岡田「桃、丸かじり」三好「破れた、ストッキング」岡田「女社長」三好「濡れた下着」岡田「石川さんのお尻」三好「シャワー上がりの看護婦さん」岡田「岡田唯!」
ヲタ大喜びな訳ですが、特に三好の暴走っぷりに周りのヲタが「ダメダメダメ!」「やり過ぎ!」とか言ってたのが可笑しかった。三好も最後は「ダメですか、ダメですか、ちょっと、気をつけまーす」とか。エロカ全開。どうなんでしょう、エロカって素なんでしょうか、作ってるんでしょうか。その辺よく知らない私は「無理してんじゃないかな・・・」なんて思ってしまうんですが、素なら恐ろしい娘ですな。

三好「はい、それでは、石川さんに登場していただきます。皆さんの胸がキュンとしちゃうこの曲をお届けします。どうぞ!」

8.王子様と雪の夜(石川)
9.チャンスオブラブ(岡田)
10.THE LAST NIGHT(三好)

「王子様」。イントロで「うわーまじでかー」と声に出してしまった。生タンポポには間に合わなかった、遅れてきた現場系なもので・・・。赤のドレス(王子様の歌衣装と似たデザイン)に同じ色のシルクハット。歌自体は、一人で歌うもんじゃないなって感じでしたけど。

「チャンラブ」。メロンが着てたのと同じような露出多目の金衣装。アイシャドー濃い目のメイクのせいか、岡田がやけにごっちんに似て見えました。春の美勇伝説や7月のハロプロやねん公録に比べて、だいぶ安定感が増した印象。

「ラスナイ」。白のロングドレス。うまいです。聴き入ってしまいます。

11.紫陽花アイ愛物語
12.まごころの道

「紫陽花」。ステージ最上段に立つ三好がそのまま「長く長く〜」と歌い、左右から石川岡田が合流。三人ともソロの衣装のまま歌う。

「まごころの道」。もう終わりかと思った(笑)。じんわりと。

人形劇(VTR)

これが凄かった!岡田面白すぎ!3人がそれぞれの人形を使って楽屋裏芝居するんだけど、岡田がダメ出しして暴走するという趣向。ひたすら困惑しつつ、従わざるを得ないふたり。石川を呼び捨てにするとか、狼のネタスレにあったような(笑)。
このVTR作ったスタッフ様に拍手!

13.銀杏〜秋の空と私の心〜
14.Tea Break
15.クラクラ ディナータイム
16.曖昧ミーMIND
17.恋のヌケガラ

「銀杏」。春は衣装に難があって楽しめなかったんだけど、今回は問題なし。石川のフェイクも下手なりに味がある。ただ最前ブロック故か、低音が効き過ぎててボーカルが小くて、歌を満喫とは言えなかったのが残念。

「Tea Break」。客煽りも激しく、しっかり盛り上がる。

クラクラ ディナータイム」。クラップはやっぱり難しくて、やってる客は少なかった。

「曖昧ミーMIND」。更に露出の激しい衣装に。青い短パンに同色のチューブトップなんだけど、脇から背中の部分が肌色になってるので一瞬背中剥き出しに見えるという。
春はこの曲の衣装と振り付けにテンションどん底まで落とされたんだけど、今回は問題なく楽しめた。なんでか。春は「モーニング娘。石川梨華」を私が諦めきれてなくて、そのイメージで「美勇伝石川梨華」を見ていた。だから過剰なセクシーっぷりに失望した。けど、「ひとりじめ」での歌詞と無関係にセクシーな振りなんかを楽しんで耐性がついて来た所で、今回のライブで至近距離での激しい露出や腰振りを見せ付けられて、「美勇伝とはそういうものだ」という割り切りが出来てしまったからじゃないかと思う。
そうして見るとこういう攻めのセクシーも悪くない、というか堪能した。岡πはもちろん、梨華valleyも。我ながら現金だと思うけど。だって、男の子なんだもん!

恋のヌケガラ」。サビ前で石川が「行きますよ?」って煽り入れてた。

MC4

石川「楽しい時間はあっという間に過ぎていくもので」ヲタ「エエエエエエエエエ!」石川「次が、ラストの曲になります」ヲタ「エエエエエエエエエ!」
3人も「エー」って感じで嬉しそう。石川なんて目まん丸にしてるし。ごまコンなんかだとマンネリ気味なんだけど、美勇伝説ではまだまだ新鮮。
石川「最後はいっぱいこの曲で、私達と一緒に盛り上がりましょう!」

18.カッチョイイゼ!JAPAN

これは春と同じですね。最前ブロックは一気に戦場に。最後の足捌きがバッチリ見えた!最後の「カッチョイイゼ!」と繰り返す所で、石川だったかな?「もっとー!」って煽ってた。


石川「アンコール、本当にありがとうございます!11月3日、文化の日。ここzepp osakaで作り上げた、みんなと一緒に作り上げた美勇伝のコンサートは、最高の伝説となりました!美勇伝としてのライブハウスツアーは、今回が初なんですけども、本当に、いつも以上にですね、みなさんの顔がよーく見えております。後ろのみんなも、ちゃんと見えてますよー!今日のコンサート、みなさん、楽しんでいただけましたか?(客大歓声)よかったー!本当に、どうもありがとございました。石川梨華でした!」
三好「えっと、みなさんの勇ましい声援が私の元気の源って言ったんですけど、改めて、すごく今日は実感しました。みなさんの声援で私は元気になれました!ありがとうございます!今日も皆さん、あの、たくさん動いて、たくさん、あの、ダンスしてくれたりしてたんで(笑)、いっぱい汗かいたと思うので、風邪をひかないように、ちゃんと汗を拭いて、着替えて帰ってくださいね!ありがとうございました!」
岡田「えっと、岡田は本番前にシュークリームを食べたし、後は、地元の大阪で、もうみんなと一緒に楽しむ事が出来て、メッチャメッチャ幸せでした!ありがとうございました!」
石川「今日ね、岡田ちゃんのファミリーが来てるんですよ。ショートケーキと、シュークリームと、プリンをいただきました!」三好「ありがとうございます!」石川「ありがとうございます!」三好「ごちそうさまです!」2階席に向かってお辞儀する石川と三好。照れて前に立って遮ろうとする岡田。客爆笑。
石川「こんな楽しい美勇伝の伝説は、まだまだこれからも続きます!次の伝説が始まる時も、みなさんぜひ、私達に会いに来てください!(大歓声)それでは、ほんとにラストの曲、聴いてください。終わらない夜と夢」

19.終わらない夜と夢


間奏部では客席に手を振ったり。溢れる大団円感。

石川「今日はホントにありがとうございました。また楽しい時間を一緒にすごしましょう!」三好「三好絵梨香」岡田「岡田唯」石川「乙女三人そろって」3人「美勇伝でした!」
「終わらない夜と夢」のインストに乗ってひとしきり手を振って、3人手をつないでオーイ。溢れる笑顔。石川、三好、岡田の順に退場。最後に岡田は投げキッス。

終演。


細かい点いくつか
・開演直後と「Tea Break」、「恋のヌケガラ」「カッチョイイゼ!JAPAN」で軽くモッシュが発生。けど、メロンやベリーズに比べれば楽勝。
・各メンバーの印象。石川はやっぱり突出していますね。特にダンスでは自然に彼女をロックオンしてしまいます。点から点への動きの早さ、型のキレイさ、ちょっとひねりを入れる事で生まれる味、表情の豊かさ。歌も決してうまくはないけれど、以前に比べて随分安定してるように感じました。
岡田はちょっと痩せたかな?こちらも以前に比べ、確信を持って振舞っている印象。
三好は歌にダンスに高いスキルを見せつけ、すごく見栄えがする。が、ダンスは傍に石川という偉大すぎる存在が居り、キャラ立ちでは岡田に一歩遅れをとる感じ。なので、ピンポイントで「おっ」と思わせるも、トータルで見るとどうしても印象が薄いのです。彼女がもっとはっちゃけたら、美勇伝全体の力が何割り増しかになると思うのですが・・・。もうちょっと前に出たらいいのかな。あるいは人間関係の問題か。部外者にはわかりませんけど。この辺は7月のハロプロやねん公録で感じたのと同じ。


全体の感想

・未だかつて、ハロプロでここまで「歌を聴かせる」ことにこだわったコンサートってあっただろうか。そう思うくらい、満足度の高いコンサートでした。
今の彼女達の持てる力を過不足なく発揮してくれたな、という印象。「美勇伝ってこれ!」というイメージもかなりハッキリ感じられ、「スイートルームナンバー1」を気に入っている方ならきっと楽しめる事と思います。
オリメンを一人も失っていないグループが、鮮度の良いオリジナル曲を、手堅い演出を背景に歌う。こんな当たり前の事が今のハロプロでどれだけ貴重か、という事でもありますけど。
・じゃあ、さぞかし歌を堪能したのかと言うと、さにあらず。私は最前ブロックにいたので、ステージまで3m程度の超至近距離。目の前で3人が露出の激しい衣装で腰振りまくってる訳で。だってあなた、石川が歌うのに合わせて腹筋がピクピク動いてるのが肉眼で確認できるんですよ!EC前「カッチョイイゼ!JAPAN」の例の所で岡田にまったく目をやらなかったくらい、お腹いっぱいでございました。美勇伝のイメージとして「エロ」を強烈に打ち出してるのは間違いないですね。衣装や振り付けの随所にそれは感じられました。そこまでヲタの需要を先取りしなくても、っていう位。
なので、歌よりもダンス、というか彼女達の体の方が印象に残っているという体たらく。曲ごとの感想も壊滅状態。
・勿体無い事をしたなーと思います。言い訳すれば、スピーカーに近過ぎて、低音が強くてボーカルが小さいという音響条件もあったんですけどね。じっくり歌を聴きたい方は程々に下がった位置から見ると良いと思います。もしもう一度見れるとしたら、私もそうしたいですね。
・あと、MCはだいたい台本通り。アドリブで喋ったり歌の途中で客煽りを入れたりしたらもうちょっとライブ感が出たのにな、とは思いました。総じて「キッチリキッチリ演目をこなした」という印象。もっとも、あんまり煽ると(他メンのコンサでしばしば見られるように)歌が崩れ過ぎててしまう懸念もあるので、これで良かったのかなとも思うのですが。
まあ、初めて歌う曲も多い事ですし、ツアー2日目でまだこなれていないだけかも知れません。東京公演では硬さも取れて、もっと良くなってるかも。
・春の美勇伝説のレポで、「曲数を増やして、『これが美勇伝!』というカラーを早急に打ち立てるべし。さもないと、先に賞味期限が来てしまう。」と書きました。そして今回のツアー。佳曲が供給され続けた事で「湿った切なさ」というイメージを確立し、そこに「コミカル」を振りかけて、とどめに「エロ」を叩きつけるという形で「美勇伝の色」がかなりはっきり出てたんじゃないかと思います。それが満足度の高さにつながったのかな。
・ただ「エロ」に関しては、「『あの石川梨華』がここまでやらなきゃならんのか」と忸怩たる思いがあるのも事実。そりゃ3人中2人は二十歳超えてベタなアイドルをやるのはきつい年齢だし、ハロプロNo.1のエロボデーを誇る石川に岡πな訳で、生き残りの為の武器としてエロを選ぶのは全く正しいとは思います。今のハロプロが世間的にどんな存在であるか、つんく♂先生がパンクした現状、そういった要素を考えればこれでも十分満足出来る。むしろ、よくぞここまでと思います。
けど、だけど、武道館であれだけ輝いていた石川が・・・と全く思わなかったと言えば、それは嘘になります。
この問題は美勇伝に限らず、ごっちんをはじめハロプロ全体に言える事で、結論はいつも通りなんですけどね。
こじんまりとしつつも、ユニットの色をハッキリ示した良いコンサートが見れた、今はその事を喜ぶ気持ちの方が強いです。スタッフも丁寧ないい仕事してくれました。拍手!
・あーもう一回行きたいな。で、歌をちゃんと聴きたい。